南雲吉則医師が語る「テフ」の魅力とは

「命の食事」プロジェクトのスタート

私は乳がんの専門医です。これまでがん撲滅のため皆さんに「早期発見」「早期治療」を説いてきました。
その結果何が起きたでしょう。たった30年間にがん死亡率は倍増し、戦前の結核死亡率を上回り、ついに二人に一人ががんになる時代になったのです。このまま手をこまねいていたら次の30年間で二人に一人ががんになる時代がやってくるのです。今なんとかしなければならないのです。

世界でもがんを減らしたプロジェクトはたった1つ。米国の禁煙運動だけです。米国では肺がん死亡率が急増したため、肺がん検診による「早期発見」に努めましたが死亡率は減りませんでした。続いて抗がん剤や放射線治療に巨額の連邦予算をつぎ込みましたが、それでも死亡率は減りませんでした。業を煮やした連邦政府は、ついに1970年代から禁煙運動に踏み切りました。その結果、1995年から肺がん死亡率が減り始め、今や往時の3分の2、がん全体の死亡率を20%も下げたのです。
予防医学こそが、がん死亡率を減らすことができることが証明されたのです。
いまやタバコ以上の発がん因子は食事です。そこで私は「命の食事」を提唱しています。
30年間で倍増したがん死亡率を、次の30年間で半減させることが目標です。

「命の食事」でテフを推奨する理由

がんを予防する食事において、最も大切なことは「糖質制限」です。がん細胞はタンパク質や脂肪を利用できず、糖質によってのみ成長するからです。精製した糖質「白物5品目」すなわち、白米、パン、麺、砂糖と小麦粉で作った菓子、そしてポテトは控えましょう。というと「穀物は食べてはいけないのか」と聞かれますが、そんなことはいっていません。ものには食べ方があるといっているのです。

リンゴは皮を剥くと酸化しますが、皮のおかげで酸化しません。皮に含まれるポリフェノールには「抗酸化作用」があるからです。また木になっているリンゴは、動物にかじられてもすぐまた皮が生えます。これを「創傷治癒作用」といいます。さらに皮があれば、細菌やカビが侵入しません。これを「抗菌作用」といいます。
穀物も白米よりは玄米、玄米よりは雑穀。雑穀の中でも粒が小さいほど、表面積の占める割合が大きくなります。
世界で最も小さな穀物、それがテフです。
「完全栄養」で「高ポリフェノール」なテフを毎日の生活に取り入れてください。

テフの魅力とは

私が子どもの頃の英雄といえば東京オリンピックのマラソン優勝者、エチオピアのアベベ選手です。栄養状態に優れた欧米列強を寄せ付けない強さの秘密は、エチオピアの主食テフであったといわれています。

テフを使ったエチオピアの代表料理「インジェラ」の作り方をお教えしましょう。
テフを粉にして水を加え発酵させます。本場エチオピアでは自然発酵させるのですが、日本で作るときは市販の乳酸菌、またはイースト菌(酵母菌)を小さじ1杯入れ発酵させます。これを薄く焼いてクレープにすると香ばしい香りに変化し、おかずを包むと世界一おいしい料理インジェラの誕生です。
南雲先生ご推薦のインジェラの詳しいレシピはこちら

エチオピアのマラソン選手になったつもりで、おいしくほおばると全身に力がみなぎります。
テフをインジェラにすると、1ccのなかに1兆個の「菌体成分」が含まれる発酵食品になります。菌体成分は私たちの腸の免疫系を賦活して、免疫力をアップします。
また、テフに含まれる水溶性食物繊維とオリゴ糖は善玉菌の棲み家となり、エサとなり腸内環境を腐敗状態から発酵状態に変化させます。
さらに酵母菌によって糖質が完全に分解され「低糖質」になり、同時に菌生成物質の中には健康維持に不可欠な「アミノ酸」や「短鎖脂肪酸」や「ビタミン」「ミネラル」が含まれています。
インジェラはまさに「完全栄養」「高ポリフェノール」「低糖質」で「免疫賦活機能」「整腸機能」があり、「ビタミン」「ミネラル」「アミノ酸」「短鎖脂肪酸」の豊富なスーパーフードといえるでしょう。

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